上海蟹江西

オッペンハイマーの上海蟹江西のネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

ノーラン作品の中ではかなり微妙…

見る側の歴史理解がないと魅力は半減するのと
見る視点(国)によって解釈や評価が変わると思う

原爆実行の最終責任者のトルーマンは急遽繰り上げの大統領で戦況や外交状況の掌握しきれてなかった(戦況や開発計画、戦争関連の外交の駆け引きは軍のトップと大統領しかしらなかった。原爆投下は大統領になってから3〜4ヶ月後しか経過しておらず、計画に22億ドル以上かけた軍部の意図を見抜ぬくには時間がなかった)

それを横目にグローブスを含む軍部が推し進めてたことがすっぽり抜けてるので個人的にはかなりイマイチ。アメリカは既に日本本土に空爆できるので戦争が長引いても100万人の犠牲なんてでるわけなく実行を煽るための建前の大義名分でしかない

上記の経緯があるとオッペンハイマーをトルーマンが腰抜けと罵倒したのもは理由がわかるはず(前提がないとただのクズな大統領です 笑)

ナチスや共産国の脅威から開発することを肯定するのは理解できるがほぼ全員一致で使うことに対しても肯定的である点が作品をイマイチにしている

戦況が長引いた場合の国民の命を救うためと綺麗事を言ってるが100%勝利が確定した戦況で
実験データがほしいとか共産主義に脅威を示すためのような人間の邪悪さもきちんと書いてくれたらもっと評価は高かったはず

実話ベースゆえに実在した人物を毀損しないための考慮だろうが、TENETやインターステラーではしっかり人間の根底にある邪悪さを書いていたのでかなり残念…
上海蟹江西

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