事前に聞いていたほど作りは難解ではなく、3つの時間軸があることだけ知っておけばある程度すんなり観れると思う。というか、その時間軸をばらばらに描くことで全く間伸びすることなく、3時間一気に見せる。
もちろん日本人として、かつ自身の故郷が第2の候補で天気のために被曝を逃れたところなので、自分が生まれてなかった可能性も考えて原爆の実験から、日本に投下された後のオッペンハイマーの演説シーンまでけっこうしんどかった。
けど、オッペンハイマー自身は化学者としての仕事をし、流れに身を任せて完成までいくが、その後の後悔、悩みも描いているし、丁寧に描かれているので、観て嫌な思いになるかというとそこまでそのダメージは少ないかもしれない。
編集が最近の作品でいくとエメラルド・フェネルのソルトバーンのようなリズムも感じた。そして音楽も素晴らしいね。編集とともにこの作品に熱量と勢いがそこから生まれてる。
キャストも豪華なのは知ってたけど、事前の情報以上にかなり有名どころが多数。
中でも近年あまり見なくなったジョッシュ・ハートネットがわりと重要な役で好演。あと最近は監督よりも役者として忙しすぎるベニー・サフディがいい。
フローレンス・ピューもさすが。
政治的なことや、専門的な化学のことで理解できないことも多々あるが、それをのぞいても圧倒される映画体験。
IMAXで観たけど普通の劇場でもよいかも。もちろん音が重要な映画なので音のいいところをおすすめだし、風景などはとてもよいし、やっぱりノーラン&ホイテマなのでIMAXで観たいけどね。
