オッペンハイマーのomgのネタバレレビュー・内容・結末

今まで観た映画の中で1番複雑な気持ちになった映画だった。
終始複雑な気持ちのまま鑑賞していた。
日本の原爆に対する国外の視点を観たことがなかったから。
ずっとここにきている日本人はどういう気持ちでみてるんだろうと思いながら鑑賞してた。

今までは、ユダヤ人を救った人や暗号を解いて国を救った人、同性愛で社会から不遇な扱いを受けた人、そういう過去の人たちを描いた作品を観てきた。
今回は、天才科学者が原爆を創り出して日本で22万人の死傷者をだし、国内から賞賛されたかと思えば、スパイとして扱われてしまう人の話。

ドイツに落とせないならまだ日本がある。とか、京都は好きな街だからそれ以外にしようとか。
原爆を投下することで戦争は終結し世界は平和になるとか。
そんなことで決まっていったの？と信じられない本当に悲しくなって嘘でしょと鼻で笑ってしまった。

原爆が成功したシーン。
本当になんとも言えない気持ちになった。
科学に対する喜びだとわかってはいるけれど、最終的に戦争の兵器として使われるのに。

オッペンハイマーが気づいたのは開発をしたら人類は使用してしまうと確信した時。
原爆が投下されると決定し投下された時。

その前から民間人が殺されることに対する葛藤は少なからずあっただろうが、科学者として前進せざるを得なかったんだろう。
これってきっと今でもそうだろう。
結局開発するのは科学者でそれをどう使われるかはわからない。でも科学者だから研究はするしかない。

最終的にアインシュタインに話した核爆発の連鎖反応について、原爆自体というより、世界的に原爆に続き水爆と、核兵器が連鎖的に発明されていき世界は壊滅したってことかと。

アインシュタインは最初から国単位ではなく世界のことを考えていたんだろうなと。

なんにせよ楽しかったとかでは決してないけど観てよかったと思う。
登場人物が多すぎて覚えられなかったからサブスクにアップされたらもう1度観ようかなと思う。