観るのに少し抵抗があった作品。足を運ぶかどうか正直迷った。
父方のルーツが広島で曽祖父母は原爆で亡くなった。おじいちゃんも生前、何度か花火大会に誘ったことがあったが、花火だけは行けれない。あの音があの時を思い出させるから、と言われた時の表情は忘れもしない。
流石はノーラン、少し難解で難しい所がありながらも割と中立な立場で描かれていたと思う。でも欲を言えばもう少しオッペンハイマーの苦悩と共に、原爆投下後の悲惨な恐ろしい日本の状況に触れてくれても良かったかな、とも思う。(それもまた日本人という立場による私情に過ぎないんだけど)
物事は見る人の立場によって本当に意味が異なるんだな、と原爆の実験成功や実際の投下日に歓喜の声をあげるアメリカの人々の様子を見て思った。見てるこちらにとっては絶望でしかないのに。
でもそれはアメリカ内でもそう。もう戦場に行かなくて良いと喜ぶ兵士に、何の為の研究だったのか、これで良かったのかと打ちひしがれる科学者たち。
でも第一線で闘い、新しいモノを生み出す人達の苦悩は計り知れないな。誰かが幸せになる一方で、絶対誰かを傷付け不幸にしてしまう。
日々技術革新の進むこの競争社会の世の中で、専門的にその分野に長けてる人以外に、倫理的にどうなのかをいかに生み出す前に本気で考えるか、哲学的側面が重要であると強く思う。
AI分野なんて特にだけど、これ以上便利になる必要あるかな、もはや誰が求めてるんだろう、なんて感じる事は多い。
自分の世代は原爆も戦争も直接経験した事はないけど、今尚戦時下の所も世界には無数にあるわけで、世の中の出来事に無知や無関心でいてはならないな、と思う。
私もつい自分の生活にフォーカスして満足してしまうけど。
原爆による大きな被害もきっと自国で起こった事でなければ知らない人も世界には当然沢山いるんだろうな。
学び続け、みんなでより良い社会、世界を作っていきたいな🌏ずっと平和に笑って生きたい…！🕊️
