オッペンハイマーの散歩いや犬のネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマーが原爆の父とあって、日本人には馴染みやすいテーマかなと。
自分はもちろん親ですら戦争体験世代じゃないので、苛立ち悔しさのような感情は沸かないんだけど、「ドイツが早々に降伏したからナチスよりも早く原爆を作るという当初目標は達成したんだけど、せっかく作ったし今後の抑止力ともなり得るから日本軍に克服させるために仕方なくという口実で落とすか」みたいなシーンは、特に広島長崎の被爆関係者からしたら嫌なシーンだなと思う。今回は投下の是非みたいなところは論点じゃないんだけど、やっぱりそこが一番気になってしまった。

内容自体は史実に忠実に作っていて、オッペンハイマーの回顧録みたいな感じなので、ワクワクするものではなかったかな。
トリニティ実験や、原爆投下後の観衆から歓声を浴びるところで無音から爆音になる効果を入れてるんだけどこれは引き込まれた。トリニティ実験の際は爆発から遅れて爆音と爆風が襲ってくるんだけど、どこかでみた原爆実験ではその前に電磁パルス？のﾊﾟﾗﾊﾟﾗﾊﾟﾗとした音が入ってきた気がするのでそこまで表現出来てるとなお良かった。