このレビューはネタバレを含みます
まず、公開してもらえてよかったです。賛否両論あるにせよ、公開しなければ是非も問えない。勇気ある配給会社に感謝です。
作りは他の作品より単純なのにやっぱり1回見ただけじゃ理解しきれないよノーラン。
たしかに日本の惨状は描かれていないけど、明確な反戦反核のメッセージは受け取れたからよかった。講堂のシーンとか投下後の勉強会？のシーンでもうちょっと直接的な描写があってもよかったかもしれないけど。
あくまでオッペンハイマーの視点で映画は進むから、彼も見ていないし投下も知らなかったのだから惨状を直接的に描かないというのは監督的に正しかったのかなと思った。
前提として、原爆投下は許されることではなかったし、唯一の被爆国として今後も忘れてはいけない。
ただこの映画を見て思ったのは
ユダヤ人としてナチスより先に開発しないといけないという状況で、開発しないという選択をどれだけの人が取れるだろう。
当時アメリカ人としてあの場にいたとしたら、拍手せずにいられる人ばどれだけいるだろう。
ということ。決して正当化するわけではないけど、もうすぐ80年経つ今、日本人もそういった視点を持つことも必要なのかな。
でも同じくらい、アメリカ人、世界の人にも被害の惨状を知ってほしい。
願わくば、この映画を見た日本人以外の人が少しでも検索して惨状を知ってもらえれば。(バーベンハイマーとかやってるあたり、無理な願いなのかな)
この映画を手放しで礼賛できるのは、知らないからだということ。戦争に勝つって、そういうことなんだなぁ。
最後に、太りすぎてて最初だれだかわからなかったよマット・デイモン。
あとロバートダウニージュニアがアカデミー助演男優賞はちょっとよくわかんなかったデス…
