説明不要の原爆のやつ。
マグロはノーランアンチなんで叩く前提で観ました。叩くからには最上級の環境を整えなければということでグラサン池袋のIMAXプレミアムシートで鑑賞しました。
結論から言うとちゃんと楽しめました。びっくり。これまでのノーランの中でも1番良かったです。
中身は基本退屈な伝記映画。
その中でノーランらしい時系列いじいじや科学の映画表現なんかがみられる感じの作品。
人物のクローズアップを多用した動きがなくて退屈な伝記映画は嫌いじゃないのでこの作品の大部分を占めるその部分は大いに楽しめました。赤狩りとか大好きな題材だし。
時系列いじいじの入れ子構造もなんでやってるのかは意味わかんないけど、まあまあ常識の範囲内という印象。
でもまあ、いじいじするのはアインシュタインとの会話だけでいいよね。あの周辺だけはちゃんと意味あった。
爆発とか光とかのノーランSFって感じの描写や原爆で人が塵になる心象描写なんかは死ぬほど寒くてしょうもなかったです。
あと音楽とか音も無駄に感じました。そのくせ爆発時には無音で遅れてくる爆風とともに衝撃が!のクソ陳腐な描写はしっかり入れてくる。非常にしょうもない。
総じて演出面でのノーランらしいダサさは感じつつも、メイン部分である伝記作品としての質はちゃんと担保されてました。オッペンさん本人の心理描写は若干イマイチだったけど、奥さんや愛人たちの描写は非常によく出来てたし満足。