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オッペンハイマーのbnのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
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拒絶するほど無関心だったとしても、人は政治と無関係で存在はしていない。

戦争が科学を発展させるという歴史があるように、大義であれ、科学者ほど無関係であって欲しいと願いながら、密接に関わらずおえない立場もないのだろう。

それゆえ、科学を純粋に突き詰める歴史に名を残すような人は、慧眼であり盲目と揶揄される。
おかしい話だ。
周りの言う盲目とはきっと、科学的盲目ではなく、政治的に盲目だったからだ。お門違いなところで、功績が穢されていくのは、いつの時代もどの国でも同じことなのかもしれない。

核という大きなテーマではあり、それがまるでボードゲームのように日本に落とすことを決めていくシーンは痛切すぎたが、自分にとっては、科学者として、その分野をちゃんと超え、政治と自分が生み出したものと向き合い続けたオッペンハイマーその人の内面をとにかく掘り下げようとした作品に映った。
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