やっと見れた!
この題材、この長さなのに、最後まで見られるものにしてるからとてもすごい映画だった。
すごくすごく疲れた。いい意味で。
ずーっと何かしら考えてた。
オッペンハイマーやこの時代の知識が足りてるとはいえず、ついていくのに必死だったところも、なんなら置いて行かれたところもあったけど、たくさんのことを考えさせてくれる映画だった。
俳優陣が流石のラインナップでびっくりしちゃった豪華。
ドルビーシネマめちゃくちゃ良かった。音目当てでいったけど、「本当の黒」もいい役してた。
原爆にリンクする経験の多少によって、評価する軸も感じ方も変わるんだろうな。
オッペンハイマーは途中で(日本人の立場からすると)正しさを見失った瞬間は確かにあったけど、後で「自分の仕事を成し遂げるために」みたいなセリフで言ってた通り、目の前のことをしただけなんだ。あれだけの人を惨すぎる殺し方をしたんだから、責められて当然なのかもだけど、彼の中の見え方としてはあくまでも求められたことをやっただけ。
彼ほど責任のある立場に立たされたら、行くとこまで行ったら引き返せなくなる、のは安易に想像がつく。
これがほんっとに怖いよね。
私たちも必死に生きてる過程で何かしらに加担しちゃうことってどうしても0にはできないと思ってて…そう言うことが少しずつ世界を悪い方に進める…可能性もあるって気がする。
少し違うかもしれないけど。
オッペンハイマーにたとえば土下座させて罪を償わせたとして(その必要性は議論分かれそうだけど)それはなんの終着点でもなくて、やっぱり、人と人が殺し合うことがどれだけ悪かってことなんだと思う。
戦争がなければ、オッペンハイマーの知識は、爆弾にはならなかった、少なくとも人は殺してなかったと思った。