三条狼

オッペンハイマーの三条狼のレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
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あまり思考まとまらずですが、とりとめもなく書いておきます。
公開以降いろんな人がいろんな感想を述べていて迷ったけれど、ノーランの新作は見たいし、グランドシネマサンシャインの12番シアターで見られるならやっぱりそれがいいだろうと判断して。
結果的に見てよかった、IMAX撮影してる映画はだいたいここの映画館で見ないと意味がないくらいに思っているけれども、これはもう特にすごい映像だった。ただお隣がちょい過敏な方だったようでかなり怖そうにしていてそちらが気になってしまった。そういう自覚がある方には確かにオススメできないかもしれない。私も音がけっこう怖かった。

また日本人としてこの映画を観に行くわけには参りません、という方の意思はもちろん否定しないけれども、爆弾を日本のどこに落とすかという話をしている場面等は確かにかなり胸くそ悪いのだけれども、一方でオッペンハイマーという人間のことを知ろうともしないということは、行為としてとても残念だなとも思う。とだけ、残しておきます。

ノーラン映画は絶対2回以上見るべきだと思っていて、オッペンハイマーとルイス・ストローズの視点、赤狩りまわりの史実、フローレンス・ピューのすんげえ演技、あたりを次はよく意識してもう一度見たい。

「我は死なり、世界の破壊者なり。」何度も繰り返され、その度に鳥肌が立つ言葉だった。
ちょうどこの映画を見たあと「辛いことや失敗を経験という糧にする」というような話が身近に出たけれど、それを聞きながら私はそうならないケースもある、と思ってしまった。オッペンハイマーにとっては糧どころか一生の苦しみとなったに違いない。
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