オッペンハイマーのシーシュンキーのレビュー・感想・評価

確かに鑑賞する方の思想や年代によって感想はさまざま。それが映画の醍醐味でもあるけれど、この作品はあくまでオッペンハイマーという科学のセールスマン(と作中で揶揄されてもいる)であり世界を破壊させる兵器を開発した科学者の外見と世相を写したものである。彼の内面ではなく、その時々の外見でわれわれは読み解かなければならないのが味噌である。群衆の足踏みや騒音で表現されるのは当時の人々であり、オッペンハイマーの内面はアインシュタインにだけ語られる。