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オッペンハイマーのsteaveのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.2
クリストファー・ノーランって本当に最高な監督。

日本人にとってはキツい内容だけど、歴史的背景を知るには観るべき作品だと思う。
アメリカとソ連は瓶の中の二匹の蠍。
その背景があっての原爆。

原爆投下後、トルーマンの、日本人が憎むのは原爆を作ったものではなく、落としたもの、つまり私だよ。って台詞が虚しく残る。
流石、ゲイリー・オールドマン。
政治家なんてそんなもの。作ったものの方が作ってしまったことへの代償に悔やんで苦しむ姿が上手く描かれていた。

監督らしい時間軸があちこちに飛びまくる手法が混乱させるけど、断片的に見せることでより印象に残るし、更には反芻する事でより深く心に残る(気がする。)
二軸構成(FISSIONとFUSION)をカラーと白黒で分ける演出も配慮なのかもな。

しかし、音の演出が凄まじくて。
トリニティ実験のシーンは恐ろし過ぎて鳥肌がたった。音が消えてからの、あの瞬間。
音楽も効果的で天才過ぎる。
音を感じる為にも映画館で観て良かった。

最後に、キャストが好きな俳優ばっかりでテンション上がった。ジョシュハはオジサンになってもカッコイイ。
フローレンス・ピューもエミリー・ブラントもマット・デーモンもデイン・デハーンも、みんなハマり役過ぎた。しかし、キャスト豪華すぎるよ!ラミ・マレックなんて、出てきた瞬間声出た。
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