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オッペンハイマーのtsumumikiのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
3.0
もはや投下の必要性は皆無だった原爆。
実験が成功した時の勝ち誇ったオッペンハイマーをはじめとする科学者達や米軍幹部、彼らが大義名分を並べたてる様子には吐き気すら覚えて帰りたくなった。
でもここで終わらせないのがノーラン監督。3時間の長尺を忘れてしまう巧みな演出でその後のオッペンハイマー事件を通して彼の苦悩も見せてくるあたりはあざといと思いながらも結末まで見ずにはいられない。
オッペンハイマー自らの言葉通り彼は死であり、世界の破壊者であり、今もなお世界を破滅へと導いている。
映画としてのクオリティは高くても、作品としては許せない、そんなやるせなさと憤りをいだいて終わった。
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