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オッペンハイマーのnoseのネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

監督ノーランが産まれた70年代、核兵器は1945~90年代にかけて様々な国で実施されていた。ノーラン自身核兵器に向き合わなければならない時代だった。NHKの取材でノーランは10代の息子にこのプロジェクトを話すと『僕たちの世代では核兵器にあまり関心がない。気候変動に比べると懸念がない』と言われ衝撃を受けたそう。僕は小学校の修学旅行で広島の原爆を学びに行った。記念館では様々な光景を目にし、原爆、被曝の怖さ恐怖を感じたのは今でも忘れない。

作中ではオッペンハイマーという人物を描き、『核』に対して考えながら鑑賞していく。先が見えてしまってるからこそ核の軍縮小を訴えかけた彼。元々は人に危害を加える目的ではなく軍の強さを示すために開発されたのに、完成したらドイツ(ナチス)、イタリアは負け最後に残った日本に原爆を落とした。日本国民としての目線もあるし、アメリカ国民の目線もある。オッペンハイマーの目線もある。様々な考えを作中で感じた。

今もなお核はありその世界で我々は生活している。どう考えるか学び、知るためにも観るべき作品だ。この作品を短い期間で完成させた、ノーランに感謝。またキリアンは作中12kgも痩せなければならないという過酷さ、また他のキャストもギャラ関係なしに出演してくれたこと。ロスアラモスの街を再現するために作った職人、爆発、原子を見せるための制作人、科学者、関係者全てに感謝を。
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