m

オッペンハイマーのmのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
-
3時間、全く退屈することなく全集中できるような脚本構成がまずすごい。爆発以外はほとんど、会話劇で意見のぶつけ合いにもかかわらず。もちろん難解だけど。

そして今回も時系列のトリックにうっとりする。現在が白黒で、過去と未来に色がつくこの映像の使い方がめちゃくちゃ痺れる。重きをおく箇所。

多分1番強烈で印象に残ってるあのシーン。拍手歓声が恐怖で満ちる、声が消える瞬間。強烈な光と皮膚のペラペラ、黒焦げの物体を踏みつける残像。アメリカと広島が繋がったように感じさせる空間。

トリニティ実験、こっちの心拍もすごかった... 息を呑む。たしかに、こんな凄惨な史実を描くものなのに、圧巻の映像体験に興奮してしまう自分にも、オッペンハイマーが抱えたであろう罪深いものを感じてしまう。

とにかく、ノーラン作品は一生追い続けたい。
m

m