コマミー

オペレーション・フォーチュンのコマミーのレビュー・感想・評価

3.9
【陰謀のまた陰謀…】



※filmarks様の試写会での鑑賞





「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」「スナッチ」「リボルバー」「キャッシュトラック」と初期作何度もコンビを組んできた"ガイ・リッチーとジェイソン・ステイサム"が再びコンビを組み、「007」や「ナポレオン・ソロ」並の"豪勢でスタイリッシュなスパイアクション"を作り上げた。

MI6お墨付きの敏腕エージェントである"オーソン・フォーチュン"が、"ハッカー"、"コーディネーター"、"スナイパー"、そして"ハリウッドスター"とチームを結成して、100億ドルで闇取引されるブツ「ハンドル」を追跡・回収するために、"億万長者の武器商人:グレッグ"の内部に潜入すると言うものなのだが、当然、ここで描かれているものが全てではなく、正しく"陰謀のまた陰謀"と言う深い穴へ侵入していくような物語となっている。
この陰謀のまた陰謀の中に潜り込む興奮というのがとてつもなく心地よく、登場人物達の"軽快で品の高いトーク"が更に物語を面白くさせてくれる。まさにこれは、ガイ・リッチーのエンタメ性がなせる技だ。

人物で特に好きなキャラクターは実は2人いて、実はこの武器商人のグレッグともう1人はハリウッドスターの"ダニー"だ。
実はこの2人が結構いい感じで"コンビネーション"を組んでいる。その2人の兼ね合いの感じがとても愛らしくていつまでも観ていたかった。特にこの"ジョシュ・ハートネット"演じるダニーが、最初はウザキャラのような感じだったのだが、オーソン達との任務を経てだんだんとその存在が愛おしくなって、私の中では本作の中で一番お気に入りなキャラになっていた。それをジョシュが演じているのも良い。
グレッグは最初はその存在が"怪しく"、正しくヴィラン宛らの存在感だったのだが、先程も書いた通り、思わぬところでオーソン達やダニーとコンビネーションを見せる。グレッグの喋り方もどことなく上品で、うまく交わせば親しめる堅すぎないキャラクターで良かった。

まさにスパイ版の「オーシャンズ11」と言えるほどの、あまり堅すぎず、自分の中に馴染みやすいスパイ映画となっていた。ジェイソン・ステイサムの強すぎる戦闘能力も堪能できるし、あと劇中に出てきた"防弾仕様の赤い初代フォード・マスタング"でのカーチェイスシーンはとてつもなくかっこよかった。

スパイ映画好きにもステイサム好きにも、あと車好きにも観てもらいたい、スタイリッシュで夢に溢れた作品でした。
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