主人公、数年でそんなに老けんやろ!
個人的には、ロバート・エガース監督作品としても、大衆向け映画としてもどっちつかずに感じた。
この話って、主人公の復讐劇にカタルシスをもたらせるか、主人公側も含めて植民地主義やヴァイキングの蛮行を批評的に描くかのどちらかになってくる。
序盤で主人公の父が奴隷を引き連れて凱旋する描写や、大人になった主人公が属するヴァイキングが焼き討ちをする描写があるから、植民地主義を批評的に描くのかな?と思ったけど、中盤で父に関する秘密が明かされるとはいえ、最終的に主人公はヴァルハラに召されるから「え?結局復讐をヒロイックに描く内容なの?」と困惑。
首チョンパや先述した焼き討ちの描写はあるけど、レーティングはPG12止まりだから突き抜けたグロさがないのが、どちらの方向性にしても物足りなさを感じる要因になっている。
ロバート・エガース監督には、最初から狂戦士な人物よりも、じわじわと狂気に染まって行く人間を描いてほしい。