かぴばる

ノースマン 導かれし復讐者のかぴばるのレビュー・感想・評価

4.3
 父を殺され、母を奪われた男の復讐劇。

 全っ然思っていたような映画ではなかったけれど、これはこれでかなりあり。好き。ポスターからは筋骨隆々の男が雄叫びをあげながら300人の軍勢をひとりで切伏せて仇の首を刎ねる映画かと思わされるが、実際には至って地味。主人公は奴隷のふりをして周到に仇の懐に潜り込むし、仇と再会するのは序盤なのにそこからずっと機会を伺っている。

 ケルト調?の音楽と、アイスランドの広大な自然のロケーションがとにかく美しい。意外に静かな作品であった分、そこが非常に楽しめた。あとアニャ・テイラー=ジョイの肢体。はい。

 途中で出てくる野蛮なクィディッチみたいなスポーツが面白い。あと、序盤の「数年後」のキャプション。どう見ても数年ではない。当時は影も形もなかった新しい子どもが10歳ぐらいになってるし、少なく見積もって十数年は経ってる。いたいけな子どもが急にバキバキバイキングになってるの面白すぎるからやめてほしい。