想像以上の正統派復讐譚だった。
アイスランドの王子アムレートは10歳の時、叔父に王である父親を殺され、「父の仇を討ち、母を助け、叔父を殺す」と誓い命からがら海へと逃げて隣国でヴァイキングの戦士となる。
ある日叔父の居場所を聞きつけたアムレートは奴隷となり復讐を果たすため祖国に戻る…
もう本当に面白くてびっくりした。何世紀も前からあらゆる国で煎じられてる王族の継承争いや復讐劇の話ではあるんだけど、だからこそやっぱり面白くて。
アイスランドの重くて冷たい曇天と美しい大自然と劇伴がとても良かった。
アニメやゲームでよく耳にする単語がたくさん出てくるくらい、ちょっと神話的なファンタジーが混ざるのだけど時代背景が時代背景なので全然違和感がない。
復讐を運命付けられ、復讐のためだけに生きた哀れな王子、母の真実、自分には向けられなかった愛、オルガとの出会いを経て悲願成就。あまりにも救われないアムレートの人生の最後が救いでよかったな