北欧神話のこってりラーメン
⚡️ロバートエガース監督作
⚡️北欧神話がコンセプト
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“私の好きな”映画
『ライトハウス』『ウィッチ』を手がけたロバートエガース監督が
“私の好きな”北欧神話
をベースにした復讐物語。
私にとって”寿司に鰻が乗ってる”ような美味しさ極まりない本作。ライトハウスやウィッチが魅せた虚構と恐怖が、北欧神話という無類の舞台で見られるのだから、面白くないはずがない。
予測通り、重厚で濃密な2時間。オーディンやトールが出てくるようなファンタジー路線でなく、それらを信仰する人々の話が軸で、神々は物語の心理描写やメタファーにのみ描かれる。
しかし『ウィッチ』のように、見えない存在の恐ろしさの表現が凄まじく、ミョルニル振り回してアッセンブルする神でなく、得体の知れない恐怖の対象として神は描かれている。
圧倒的構図・ディティールも相まり、神という存在の”箔”を落とさないながら、北欧神話というコンセプトのかっこよさを遺憾なく表現している。
北欧神話に関わる説明は多少あるので、北欧神話オタク以外お断りというわけでもないが、一瞬でも聞き逃すと何が何だかわからなくなる。
導入の家族の描写にも、父はオーディン、弟はヴィンとヴェー、告げ口したのがロキ、狼=フェンリルがいるということは…というように北欧神話ネタが散りばめられていて、それが作品の寓意となっていたりする。
そのため齧ってた方が3倍くらい面白いのは、まぁ事実
そして何より疲れる。情報量、すごい
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⚡️まとめ⚡️
復讐と野生に囚われ、母の言うような野蛮性に囚われていたアムテールが、子供ができたことで自分のためでなく誰かのために戦うことを選択する。少年漫画みたいな展開でワクワクしたしユグドラシルの描写の仕方も神ってる。途中のゾンビもとても良いアクセントだった。