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シラノのEPATAYのレビュー・感想・評価

シラノ(2021年製作の映画)
3.4
歌も踊りもビジュアルも役者もすごく良かったんだけど、途中からこれは一体何を見せられているんだろうと思ってしまい中々しんどかった。

舞台だとすんなり受け入れられるんだろう部分も映画になるとそうもいかないってこと、やっぱりあると思う。

舞台版ではシラノの持つコンプレックスが大きい鼻だったのに対して、今作では小人症という役者本人とリンクしたものに変更されている。

これによってコンプレックスに対する悩み、それを跳ね除けるための努力の切実さが大きく増す。

のだが、自分はクリスチャンがロクサーヌと初めて対面するシーンで違和感が拭えなく、心が離れてしまった。

そこを機に物語から引き剥がされてしまい、大きな出来事が起こっている世界の中の極めてパーソナルな物語という構造にノレなくなってしまった。

結果的に、僕はいま一体何を見せられているんだろうという機になってしまったのだ。

とはいえ、歌や踊りは本当に大好きだったしメイン3人の役者としての魅力も爆発していたと思う。

特に戦地の前線で、愛する者を想う人たちの歌はグッときた。
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