ヒカル

四畳半タイムマシンブルースのヒカルのレビュー・感想・評価

4.4
四畳半ワールドで繰り広げられるドタバダタイムリープ物語。

タイムリープものでありがちな過去を変えて未来を良くするとかいうものじゃなくて、現在との整合性をもたせるために、タイムリープするっていう珍しいタイプ。お馴染みの四畳半世界の登場人物達がドタバタしてるのは面白いし、浅沼さんのあの語りがもう一度聞けて幸せでしかない。最後の演出も含めてカタルシスがすごいし、映画が終わった瞬間に拍手しそうになったくらい良い映画だった。

作中で言われていた「運命は本のように決まっていて、自分の意志で行動しているようで運命の通りになる」っていうのは、ものすごくメタいなって感じ。昔読んだギリシア神話でも予言を回避しようと行動しても、その回避行動自体が運命で決まっていて予言通りになるって展開があって、なんかそれじゃあ自分達は無力じゃないかって思いが昔からあった。けどこの作品は、それでも未来は自分で切り開くモノって言ってて、なんかすごい勇気もらえた。
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