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イニシェリン島の精霊のsaのレビュー・感想・評価

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)
3.9
あぁ…これ、これさぁ……!!

この作品、
個人的には観た人の今までの対人関係のあり方を浮き彫りにする作品、な気がしてならない…

対人関係でトラブったことがあるかないか、
また、その時相手の気持ちについてどれだけ考えて行動したか、最終的にどう決着をつけたか、など、、、(異論は認めます)


一見、どうして急にパードリックが昨日まで親友だったコルムから強い拒絶を受けるのかの明確な理由を描いていないように見えるけど、ちゃんとパードリックの一挙手一投足にその理由が見えてくるのが上手い。
私は秒でパードリックが〝苦手なタイプの人間だ〟と気がついてしまった。

ポスターに書いてある煽り文句の
『すべてがうまく行っていた、昨日までは。』
だけでもう笑

お前は!そうだったんだろうな!となってしまう笑
途中から周りとコルム同様頼むからもう何も喋らないでくれ…!という気持ちでシンクロしてしまうなどした。

他人と生きること、対話とは、
を考えさせられる作品で

私自身、昔の凄く嫌だった、苦労した対人関係のあれやこれやが色々フラッシュバックしたりそれと同時に自分の過去のダメダメだった行いについても思い出して自責の念から胃を痛くしたりしつつのなんとも言えない感情の嵐の中で
ラストのあの最後の会話と彼の表情でまんまと泣いてしまった。

思いの外涙が止まらずエンドロール中ずっと鼻をズルズルしてしまい劇場に響き渡ってしんどかった笑
マーティン・マクドナー監督流石っす。。

メインキャラ演技上手だったなぁ…
本当に〝そういう人〟たちだった。

改めて、自分自身の行いを省みて、
自分本位にならず、相手の気持ちを考えた対話を行える人間になりたいと思います。
難しいことだけど。

いやー刺さった刺さった。。
ちなみにラストに写ったあの人の意味とかはいまいちわかってないので精霊神話云々あたりのことは後々調べようと思います。
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