さいきパパ

イニシェリン島の精霊のさいきパパのレビュー・感想・評価

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)
5.0
事前情報で難解でアイルランド内戦をメタファーとしていると聞いて鑑賞したのだが、これだけの情報を知っていてもわからなかった。
自分なりの考察を試みるも撃沈。

町山智浩と藤谷文子のアメTubeを自宅にて鑑賞。

さすが町山だわ…全てが解決した気がした。


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以下ネタバレ

ネタバレと言っても町山氏の解説が答えでは無いし、あくまでも考察ではある。
「スリー・ビルボード」でもそうであったように、人間には表と裏の顔があるが、人は裏の顔は見ないで表の顔だけで判断する生き物なんだよね。看板の裏表のように…
アイルランド内戦をメタファーとして描いているように見せかけた恋愛映画なのでしょう。
誰にも言うことは出来ない禁断の愛。
これ以上好きになってはいけないと決断する女(コルム)、それに気付けない無頓着な男(パードリック)。

そう考えると「スリー・ビルボード」のサム・ロックウェルよりも刹那い女心(男だけど)を感じる。

邦題は悪くないけど日本語の格助詞である「の」が英文法と違うのでややこしいよね…
原題は「The Banshees of Inisherin」つまり主となるのは「バンシー達」
バンシーは「人の死を叫び声で予告する妖精(泣き女)」
なぜタイトルは「〇〇島の男」ではなく、女なのか?なぜ複数なのか?良く出来た憎い映画でした。
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