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シーフォーミーのTKEのネタバレレビュー・内容・結末

シーフォーミー(2021年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

盲目の女性が障害者支援アプリのオペレーターの力を借りて強盗と闘うというシチュエーションスリラー。
主人公であるソフィは実際に視覚障害者であるスカイラー・ダヴェンポートが演じるため、リアルというかマジ演技。

ただ、素材はいいのに上手く調理しきれなかった感が否めませんでした。


視覚障害によりスキー選手としてのオリンピック出場の夢を絶たれたソフィはやさぐれてしまい、ペットシッターとして豪邸に侵入しては窃盗を繰り返していた。
ある日、赴いた先で金庫強盗に出くわし、障害者支援アプリ「シーフォーミー」のオペレーターである元軍人でFPSゲーム熟練プレイヤーのケリーに協力を求め、逃げようとするが捕まってしまう。

そこから、ソフィは強盗と協力し、金を手に入れ分け前を貰おうと画策するのだが、結局確認に来た警察に強盗の存在がばれてしまうのだった。


障害者の主人公でありながら、普通に犯罪者で同情しづらいキャラクターなのでそこを受け入れられるかが第1関門。
しかも、頑固というか人に頼りたくない!とオペレートしてもらう割には自分勝手に動き回りすぎて、全然応援する気になれません。

故に因果応報で最後がバットエンドになるんじゃない?という緊迫感もあります。


ソフィは指示を貰うために常にスマホを片手に持ちながら会話をしてるんだけど、普通に考えたら声で居場所バレるよな…と思ってはいたが、金庫に穴を開けるドリルの音がやかましいらしく、聞こえづらい様子。
なるほど、上手く考えたな!とは思いましたが、さすがに無理がありません?

警察の応援が来るまでの猶予とスマホの電池残量という制限時間があるが、意外に緊迫する事なく早々に決着がついてしまい、なんとなく時間稼ぎしてるような演出が多い印象。

特に最後の方はもはやアプリ無しで立ち回り始めるので、コンセプト的にどうなんだろう…?とは感じてしまいました。


タイトルにまでなってるし、特殊シチュエーションなのだから、せっかくならもっとシーフォーミーを有効活用して欲しかったなぁ。
また、元スキー選手という部分は特に活かされることはなかったので、そこも残念なところでした。

暇つぶしにどうぞ。
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