金魚鉢

BLUE GIANTの金魚鉢のネタバレレビュー・内容・結末

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

原作を読んでいたときに浮かべていた音を超える迫力で一つの答え合わせのような体験。それに加えて演奏シーンでの3人の躍動感が見事に表現されていて抜群にキマってました(突然の3Dアニメーションに少し違和感を感じる部分はあったけど…)。山田裕貴の声が、予想以上に宮本大のイメージに合っていたのも良かったです。関係者のインタビューを途中で入れたり、メリハリがあってJASSとしてSo Blueのステージに立つまでの物語の要点が2時間の尺でまとまり良く収まっていたと思います。

ただ個人的にこの作品の良さだと思っている、泥臭い努力だったり、一期一会の出会いの中で生まれる感動や周りを巻き込み伝染していく熱さは、2時間ではかなり薄まってしまっていたように思います。尺の関係上、仙台の河川敷の場面が削られていたり、試練にぶつかって成長していく過程での感情の変化の流れとかがかなり速いので、映画版はあくまでもダイジェスト版として、Jazz演奏を堪能するかんじ。漫画においては演奏中の心理的な描写とかも好きなポイントだったので、あくまで娯楽映画として原作とは違った視点で楽しむ必要がある作品だと思いました。
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