トムトム

BLUE GIANTのトムトムのレビュー・感想・評価

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
4.7
最高。
これはもっともっと観られるべき。

原作も大好きで集めてます。

音楽から逃げてないのが最高です。
今作や「TO-Y」「BECK」などの音楽漫画は演奏シーンや観客の驚く顔やリアクションで天才的な音や歌を表現しますが、それを実写やアニメにすると音の表現に苦労します。

でもガッツリと音楽に向き合った今作は素晴らしいです。

主人公 大の仙台での練習パートを大胆にカットして回想に留めているので大は最初から巨大な天才として出て来ます。

そのため完全素人の玉田の方が主人公感が強いです。
いや、玉田イイですよね。

コミックスのお約束の未来で世界的なサックス奏者になった大に対して登場人物がコメントしていくあのパートが再現されていて最高でした。

原作ではすでに大は3つ目のバンドを組んでいますが、やはり「JASS」編が1番好きでグッときます。

そして「JASS」編と言えば雪祈です。

今作の雪祈最高でした。

雪祈と言えばあおいちゃんと豆腐屋さんのエピソードは外せないので今作のスタッフの「解ってる」感が最高です。

原作に比べて雪祈の印象がかなりマイルドで良いやつなので、平さんチョット言い過ぎやん。となってしまいました。

原作を知っている身としてはあおいちゃんの前フリを回収しないんかいなと思っていたら……

何?この最高の展開!

原作を読んでいる人の方が驚いて最高にグッと来るオリジナル展開に思わず泣きました。
どんなご都合主義的でもJASSのコレが観たかった。

ここで満を辞した玉田のドラムソロが最高に泣ける。

声優を務めた山田裕貴、間宮祥太朗、岡山天音の3人が誰も彼も素晴らしい。

あとJASSの楽曲の作曲と雪祈のピアノパート演奏の上原ひろみに最高の讃辞を送りたいです。

年間ベスト級に素晴らしいアニメでした。

できるだけ音響の良い劇場で鑑賞する事をオススメします。
トムトム

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