気体

BLUE GIANTの気体のレビュー・感想・評価

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
4.0
評判もいいし、どうせいいんだろうな〜と思いながら観たら、ちゃんと良かった。王道だけどちゃんといいのはすごい。安心する。


王道だからこそこのクオリティを出すのは大変だったと思う。
そもそも漫画の段階で「絵から音楽が聴こえる」とか言われていて、
じゃあもう音楽が素晴らしいのが当たり前になっちゃって壁が高い高い。
しかも静止画、漫画の白黒でその表現力で、
音付きアニメーションにやることありますかって話で。

そんな中、越えるべき壁をしっかり越えながら、
この映画の特筆すべきは色彩表現だと思う。
もちろんタイトルに色が入ってるし当たり前だろと思うかもしれないけど、
それにしたってやっぱり映画、アニメーションでさらにできることってそこだよなと。
演奏シーンだけでなく、観ていて飽きない色遣いは楽しかった。


本当に良かったんだけど、
おそらくこだわったであろう演奏シーンのヌルヌルとしたCGだけが逆に浮いていて、
作画が作画だけに馴染ませるのをいっそ諦めて欲しかった。

なんかあれだな、「わた婚」のシンデレラといい、この青春映画といい、
王道をいかに味付けして真正面からしっかり描くか、というターンが来たな。
「ダンドラ」も期待してる。
この映画はロイホでわた婚は大戸屋でダンドラはバーキンです。
定番美味しい〜!(適当)
気体

気体