諸芸術による感動で啓示を受けたかのように人生が突き動かされる様を描いたものが大好きなので、問答無用でこちら大好きです。音楽への愛とときめきが80%は占めているけど、残りの20%は音楽の——それもジャズ特有といってもいい——厳しさがある。そこがとても好きだった。「舐めてんのか？」という言葉が度々出てくるけど、馴れ合いだけで終わらず、それぞれの未来が切なくもあるけど、そういうところに誠実さを感じた。主人公はサックス奏者の大だけど、個人的には全体を通してみてもピアニストの雪祈の話だと思ったよ。やっぱり私はプライド高い人がこてんぱんにやられてから地道に這い上がる話がとても好き。プライドの高さが努力からきてる人とても好き。私が雪祈だったらぜったい音楽の道諦めてるような険しい山が何回も何回も立ちはだかるのに、それでも食らいついていく根性がかっこよすぎる。やっぱり天才というのは、ひとつのことに対して人並み以上の努力を続けられる人のことを言うのだと再認識。熱くて激しくて自由だからという理由でジャズに魅了されるっていいな〜。劇中音楽がとても素晴らしいのだけど、ジャズのグルーヴにぴったりはまった 抽象的かつ縦横無尽な絵のタッチにも魅了される。とりあえずブルーノート行きたい。ジャズ奏者のコンサート行きたい！！
