世界一のジャズプレイヤーを目指すサックス奏者の大が東京に出てきてバンドを組み活躍する物語。
4歳からの経験がある凄腕のピアニスト雪折にバンドを組まないかと声を掛ける大。3年一人で練習を重ねてきたという大の言葉を軽くあしらわれるも「俺のサックスを聴けば分かるさと」いう大の言葉通り、演奏後の雪折は3年で技術を磨いた大の努力と才能に圧倒される。バンドにはドラマーが必要となったが、大の幼なじみの玉田がバンドをしたいと申し出る。初心者でありながら必死に大と雪折に追いつくための努力をし、バンドメンバーとなる。そんな3人の結成から解散までを描いた物語であり、時には関係者が過去を振り返るように物語り、ストーリーを盛り上げてくれる。
個人的には雪折の物語ではないかと思っている。他のプレイヤーを踏み台と語っていた彼が、大と玉田とバンドを組んで経験した挫折と壁を乗り超えるシーン、夢を叶える直前での急なトラブルとカムバックと終始物語の続きが気になる展開で面白かった。玉田の成長が楽しみなんだと語る老人のシーンもよかった。物語の中で玉田の成長を少しずつ感じることができたのがよかった。
物語は面白かったが、演奏中の演出は少しくどいかなーと感じた。