画面一杯に音の色彩が煌びやかに広がり圧倒させられた。主人公の飽くなきJAZZへの憧れの強さと音楽を共に奏でる【喜び】が心をゆっくり満たしてくれた。途中から私の中で沢辺雪祈が主人公になっていた。ここでいつか演奏してみたい...という夢に向かって貪欲に行動している。手が届くまで...成し得る為に行動している。プライドの高そうな振る舞いをしているけれど心は謙虚なのではないかな？と思った。常に楽譜に時間と情熱を捧げていたから...。何があっても腐らない沢辺は人として熟した人間性を現している。課せられた不運を受け止めるしかない重みも【痛さ】として観終わった後の余韻として大きく残った。
