あつうにUNI

やがて海へと届くのあつうにUNIのネタバレレビュー・内容・結末

やがて海へと届く(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

喪失と向き合うストーリー。
寄せて返す波のように、テーマが繰り返される。

岸井ゆきのは、都市に住む女の子が本当に合う。たまたまドラマでも似たような役を演じていて、こういう「探す」「受け入れる」人を演じるのが合うんだなぁ。
浜辺美波の硬さからは、“すみれ”が自身のアイデンティティとマジョリティとの間でぎこちなく体をよじらせている苦しさを感じとった。
光石研の電話の声だけでもう予感できる感じ、すごい。
“メタリカが好きだった”
“今は何が好きなんだろうな…”
(うろ覚えだけど)この、自分の好きなものすらわからなくなってしまう感じ、なんとなくわかる。印象的だった。

気仙沼の人たちのシーン、よかった。
巨大な堤防を見るだけでわたしたちは状況を汲みとることができて、これだけでぐっときてしまうんだけど、これが何十年後にはどう受け取られるんだろうか。
海外の人はどう理解するんだろうか。

劇的にはせずおさえてあって、予想以上によかった。と思ったら『わたしは光をにぎっている』の監督だった。あれも好きだったから、わたしの好みなんだな。
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