ヴレア

ラーゲリより愛を込めてのヴレアのレビュー・感想・評価

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)
3.8
初日初回観賞。
田舎なのに8割方席埋まっているという盛況ぶり。

戦時中、シベリアに抑留された日本兵捕虜達の壮絶な体験が描かれる。
やがて戦争が終わっても解放されず、日本政府も何もしてくれないというのは本当に辛く絶望しかない状況で、追い打ちをかけるように不当裁判によってさらに抑留期間が延長されたりと、想像するだけで恐ろしいなと思った。
食事も毎日黒パンと不味そうなスープのみだし、ひたすら労働を強いられるのはとにかくキツい。
そんな日々が何年も続き、さらっと9年が経過したりするが見ている方は一瞬でも、そこにどれだけの苦労があったのだろうかと想像させられた。
「それでも、生きなくてはならないんだ!」
という山本の台詞が全てを物語っており、ダモイ(帰国)して家族に会う為に最後まで諦めない彼らの姿に胸を打たれた。

演出的には結構感動を煽るシーンが多くて狙い過ぎかな?とはちょっと思いました。
あと、ソ連兵側の視点が殆ど無いので、普段は凄い厳しいのに、ある時は甘くなったりとか、その思惑が見えて来ないのが不気味に感じられた。(特に日本兵がある要求を通すために交渉する場面とか)
演技面に関しては皆上手いなぁと感じられてとても良かったです。

それからこの映画を見ている現代においても当の国が現在進行系で戦争を繰り広げている。
戦争は絶対に無くさなければならないなと強く感じた。



(以下、映画の内容とは関係ない日記部分。読み飛ばし可)

今まで映画館でスマホを鳴らしたり点灯させたりというのは若者や学生が多いと思っていましたが、違った。実は高齢者の方が酷い。その一例を紹介いたします。

これは本日出くわした実話です。
近くに座っていた老夫婦なのですが、上映中着信音が鳴り響き、携帯を取り出して、画面を見て、慌てて消しました。
また、しばらくして着信音が鳴り響き…同じ一連の動作。
さらに、3回目。ついに夫の方が電源を切れと至極真っ当な意見を言っていました。
しかし、電源の切り方がわからない様子。
仕方なく着信音を0にするという対応を取ったようです。
その後も着信はありましたが、着信音が無くなったものの今度はバイブが響いています…。
いよいよ今度は携帯を脇に挟んで物理的に聞こえなくするという手段に出ていました(とは言え、近くなので多少は聞こえている)。
その後、他の高齢の方からもなかなかでかい音でラインの通知音が響いてきたり、実に賑やかな光景が繰り広げられておりました。

もうさあ、マナーモードや機内モードの設定の仕方がわからないのはまだしも、電源の切り方すらわからないなら携帯持つなよ!せめて映画館に持って来るなよ!と声を大にして言いたい。
ヴレア

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