二葉

ラーゲリより愛を込めての二葉のネタバレレビュー・内容・結末

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ずっと心に留めておきたいとっても強くて儚いお話だった。戦争系は人が人として扱われない描写は当たり前で、理不尽な理由で殺されて、自分の国の人がこんな酷い生活を強いられてたんだなって見てて辛くなるから苦手だった。でもそれ以上に観る理由がこの映画にはあるんだと思う。苦しくて理不尽な仕打ちにやるせない気持ちで溢れるし、画面の外から何度も助けたいと思うけど山本さんの明るい振る舞いがあるおかげで根拠のない希望を感じられるからどんなに目を背けたくても観ることができるんだと思う。一人一人見たら映画に映る人達は誰も悪くなくて、でも全員が悪になっていく(悪にされていく)中でどんなに裏切られても、自分の大切なものが欠けても、目の前に浮かぶ消えそうな"希望"の文字に自分をも騙して必死で縋りつく登場人物たちに勇気をもらった。あと主題歌でもあるsoranjiの歌詞「まだ消えちゃいないよ。ちっちゃな希望をなんとか信じて、信じてほしい。」と「この世が終わるその日に明日の予定を立てよう」って言う言葉がすごく山本さんっぽいなって思った。誰1人として"ダモイ"を信じていなかった中でたった1人、地獄にいようがずっと信じ続けているその"信じる気持ち"に脱帽した。生きる糧になる映画です。
二葉

二葉