ラーゲリより愛を込めてのッキュのネタバレレビュー・内容・結末

好きな映画だった。
ニノだからこそ良い映画になったと思う。
好きだったからこそ、詰めが甘い、いまいちなところが気になったが、総合的にとてもよかった。
最初に家族が離れ離れになるシーンは、いまいちなぜ別れなければならないのか(山本は足引きずってでも家族とにげられたのでは？)と疑問に思う。もっと重症感と、早く逃げなければならない切迫感が欲しかった。
ラーゲリで色々なことが起こるたび、山本がだんだんみんなから慕われていく様子は、ショーシャンクの空にを若干思い出しつつ、山本の生き様を観客に効果的に見せられる展開であった。ソ連の監視員も少しだけ友好的に見てくれるところは、この冷たいテーマの映画の中で、ホッとできるところでもあった。
一方で、御涙頂戴な展開として、少し現実離れして犬(クロ)との繋がりを強調するシーンがあり、戦争という生々しいテーマであるにもかかわらず急にフィクション感が出てしまい若干拍子抜けした。
もう少し丁寧にしてもいいところを大事に作って欲しかったが、全体として楽しく見られたので良かった。