国のために戦った人や、ただ漁をしていた人、何も悪くない人たちが捕虜として収容所という絶望の淵で、10年もの気が遠くなるような年月を過ごす。
国に帰りたい、大事な家族に会いたい、その一心で地獄のような過酷な日々を耐え抜いた方々には敬服の外はない。
なかでも、仲間たちに、日本で待ち続ける家族に、希望を与え続けた山本幡生さん。
役者二宮和也が魂をかけて好演されていた。
仲間を助け、励まし続けた山本さんの最期の想いを、助けられた仲間たちが家族に届けたエピソードは、嘘みたいな本当の話。
「書いたことは記憶に残っている。頭の中で考えたことは、誰にも奪えない」
人間の行為のなかで、最もむごいといえる戦争を経験した方にしか発せれないことば。思いは死なない。感動的でした。
