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デューン 砂の惑星PART2のSembのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.4
◾️一回目鑑賞 ドルビーアトモスシネマ

(観た直後のテンションで書いていますが)やっぱこりゃすげえっす。マジで。ドルビーシネマで鑑賞しましたがとんでもない映画。VFX慣れし過ぎた現代において、空前のスケール感をもって描かれる映画なんてもう観られないと思っていた。大半の要素を画面から排したミニマリズムが、却ってひとつひとつのダイナミズムを強調する(寄り〜ヒキの射程の長さにも驚嘆)。
前半30分に感じた、PART ONEの焼き直し感は次第に払拭された。画面に収まりきらない(画面の外の広がりさえ予感させる!)構図(本当に誰も追随しない美しいショットの連続!)息をつかせぬアクション。響き渡る音の洪水。造形美術のクオリティに目を見張るばかりで、わあああってなって終わった。
テクノロジーの発達においてSFが現実味を帯びた現代で、リアルな手触りのSF感を表現した映画としては最高峰なのでは。
ただ「水の儀式」の表現は楽しみにしてただけに少しあっさりしすぎでした。
いやぁ、明日IMAXで再鑑賞予定です。

チャニの人間性を豊かな表情で表現したゼンデイヤが素晴らしいですね。ポール・アトレイデスを演じたティモシー・シャラメも、あの短いカットの中で、ポールの成長を演じ切っている。さらには英雄として祭り上げられながらも、集まる権力の恐ろしさ、自身の危うさを予感している点が素晴らしい。そして愛を背にポールとは訣別するチャニのラストには切れ味が良すぎて震えた。しかし、一番好きなのはフェイド=ラウサ。サイコパスかと思えば色仕掛けに弱いし、表情からまだ少年であることがわかる幼なさも良い。
PART ONEからビジュアルも役者も変わらない中2時間半越えの長尺映画、というディスアドバンテージを吹き飛ばすような映像美。大作映画としては他に類を見ない傑作なのでは。


◾️二回目鑑賞: IMAXレーザー(札幌ユナイテッドシネマ)
これは本当にひどい。最初のシーンの赤い砂がぼやけてる時点で帰ろうと思った。良さが全部潰れています。白は白飛びしてるし黒は緑がかっている。色調整がひどすぎる。ピントもボケボケで解像度が低すぎる。IMAXは全くおすすめできません。ひどすぎる!!!
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