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デューン 砂の惑星PART2のtoriten45のレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.5
前作が楽しめたのでワクワクしながら映画館へ向かい、目の前に広がる重厚で壮大なスケールの映像に没入してまいりました。ただただ「楽しいひとときを過ごしたな」という感想しか残ってないです。ちょっといじわるな言い方すると「この贅沢な時間は観た人だけが味わえる特権」。そんなことが言いたくなる作品でした。

未来の宇宙を舞台に、ティモシー・シャラメ演じる主人公ポールが、希少物質をめぐる複数の勢力の権力争いに巻き込まれながら、成長する過程を描いたSF映画。

とりわけ嬉しかったのは今回ゼンデイヤがほぼフルで登場したこと。惑星アラキス(別の名がデューン)の先住民族フレメンの少女チャニを演じていますが、彼女のエキゾチックな顔立ちがこのキャラにとてもよくマッチしてました。

惑星アラキスの自然、遺跡、砂漠に住む先住民、固有の言語、伝説、そして砂虫(ウォーム)などの生物。この辺がしっかりと緻密に描かれているから、より世界観に深みを感じますね。加えて、大型重機や飛行機、保水スーツ、武器、刀剣などのアイテムも独創的。この辺のデザインに半端ないこだわりを感じました。あのバリアの映像表現が好き。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が多才だなと思うのは、難解で映像化が困難な元ネタを親しみやすく読み解いてくれて、独創的な世界観やアイテムに雑味がないところ。ホドロフスキー版はまとめきれずに断念しているし、リンチ版はダイジェスト的な構成でなんとか公開させたけど雑味だらけ(逆にカルト的な人気を博すことに)。そんな過去を持つデューン映像化を興行的にも成功させているのだからすごいことですよね。

次はいよいよ最終章。一体どうなっちゃうのでしょう?それよりも次が始まるまで何して待ってればいいのでしょうか?うー待ち遠しいぜ…。
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