Hayama

デューン 砂の惑星PART2のHayamaのネタバレレビュー・内容・結末

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

楽園へ導く


…。
この結末をどう評価するか、、、

血筋によって導かれた英雄が
正に誕生したという、めでたき結末か、、
導かれてしまった男とそれをパーソナルには望まない者の
すれ違わざるをえない思いが膨らみきった悲劇の物語か、、

さて、個人的には、鑑賞中からして
あーもう、ナゲーなーこれー、、
体感あと1/4くらいでどう決着つけるんやーとか
邪念も持ちながら鑑賞し続けていたところ、
ラストスパートで畳み掛けられる。
善し悪しはさておいて、何とも尾を引く結末となった。

本シリーズ、2作通してやはり、
スターウォーズを彷彿とさせる血統の妙が印象深い。
敵味方入り組んだ血筋に、
撃とうとするはまさに自身の生みの親。
そんな主人公の悲哀も感じながら、
いつの時代も、
選ばれし者の大成と犠牲というサブジェクトに皆弱く
同時にこれが大好物なのだということを再確認。

フレメンへの順応、フレメン民の内心掌握、
そしてムアディブ・ウスールを名乗り
巧みに砂虫を操りながら民と共にハルコンネンを攻め続ける。
加えて母は、
フレメンの教母として命の水を受け入れ、
宿した娘と会話をしながら、ゆくべき道を模索する。

ともに未来や過去を心眼する力を得るが
それにより彼らは、彼ら自身は真に幸福を得るか。

…。
ハルコンネン家のドラッグス、
(彼は誰がなんと言おうとドラッグス笑)
フレメンの幾多の攻撃に劣勢を極め、
(そして彼はここでもサノスに為す術なく笑)
ついにその位はフェイド=ラウサへ。
ハルコンネン一味も、いよいよ持って磐石とは言えず
ウラディミール大先生もフレメンの台頭に苛立ちが募る。

…、、そして皇帝の登場である。

とは言っても、
リーサン・アル=ガイブたる宿命を受け入れ、
政略結婚をも宣言し
決闘によりフェイド=ラウサを葬り去ったポールを前に
両家の長きに渡る争いは一旦の終末を迎え、
ポールは次代の皇帝を自称する。

…。
これでは終わらない、
大領家はこれを認めず、
これは更なる一大争いの引き金に過ぎない、、。


これは本当に幸福か、
唯一人間味溢れる思いを持ったチャニが不憫でならず、
公(おおやけ)のために自分を犠牲にした彼は
ダークサイドに足を踏み入れるジェダイのようにも見え、
これから先の彼を案じずには居られないのでした、、。

ラスト一気に畳み掛け、
無駄を排除したその絵ヂカラと構成に脱帽、
だけど見終わったらやっぱり
こちらも口に砂が溜まっている感覚で、
なぜか喉がカラカラでした笑

なかなか興味深い一作、
機会あれば過去版も鑑賞したい次第です。
ティモシーシャラメは、皇帝記念に
とりあえずウォンカチョコレートでも食べてください笑
ドラッグスもありがとう!
(ドラッグスはドラッグス笑)
Hayama

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