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デューン 砂の惑星PART2のrebのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
3.1
体の芯に響く重低音。壮大で美しくも過酷な砂の惑星のビジュアルの素晴らしさ。
大作の名にふさわしい要素をすべて兼ね備えている割には、あまりワクワク感が無く、もう一度観たい!という気には正直ならない。
この途方もない世界観をまとめる苦労は百も承知だが、なんでこんなに登場人物の描き方が薄味なんだろう。
サクサクとミッションをクリアし、毒の水を飲んでコロッと救世主として覚醒しちゃうポールの、迷いや葛藤があまり感じられない。
束の間の幸せの後、ポールの行く末や自分との関係に悩み続け、終始仏頂面の、凛々しいチャニの姿には共感できた。
美女勢揃いの割には被り物が多くて残念。
何事にも真面目なドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。映像化に興味があるのは本作までで、もし3作目を作るとしても、その前にオリジナル作品を手掛けたいとのことらしいが。
私としては「灼熱の魂」や「プリズナーズ」みたいな、運命に翻弄される人間の業をこってりと深く描いてくれる作品がやっぱ観たいなぁ。
空に何にも浮いてないやつね。
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