ハルコンネン軍の宇宙服がスタイリッシュなゴキブリっぽくて秀逸。
私の砂漠の記憶は高校時代、原付で行った鳥取砂丘から始まり、Syria-Egyptと続き、極めつけはモロッコ南部のSaharaだった。
風が創り出す無限にも思える手付かずの風紋と、太陽が与える光と影のコントラストに足を踏み入れるのはじんわり熱く快感だった。
映画は優れたエンタメだと思うが、足りない物もある。
それぞれの場面で観客の嗅覚や汗腺を刺激すれば、より完成度の高い体感を得られるのに。
だから人は旅をするのだ。と思う。
生命の維持が保障されていれば、砂漠はとても美しい。
いや、宇宙や深海の様に、有機体の繁栄を許さないからこそ美しいのかも知れない。
ヴィルヌーヴとシャラメ。
共にフレンチにルーツを持つ者で、アングロ・サクソンのものでは無いEspritを感じるのはその為だろうか。
R.ファーガソン、S.スカルスガルド【もう殆どJabba the Hutt】がスウェーデン、L.セドゥがフランス、S.ヤクーブがスイス、J.バルデムがスペインといったヨーロッパ文明中心のキャスティングも世界観の構築を意識したものかも知れないと推察する。
静かな1よりは退屈しなかった。