なつめ

デューン 砂の惑星PART2のなつめのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.2
観た甲斐はあったが、第二部的(意外性のなさからくる)長さがあった。そして、外見から受け取るメッセージについて考えてしまった。なぜわたしはスキンヘッドの色白の眉なし顔に邪悪さ・不自然さを感じることを期待され、実際にハルコンネンの人たちにそのような印象を持つのか?とか。登場人物たちの役割に対する見た目が典型的だから、ステレオタイプ化の不安を感じたのだと思う。ただ、その部分は原作に従っているのかもしれない。いくら監督が現代の視点を導入したとしても、1960年代アメリカで出版された小説が原作である以上、本作の基礎が当時の世界観にあることは動かせない。21世紀に『砂の惑星』の翻案を観る意味に納得するには、第三部を待つしかない。砂漠の星の民が他の星々の人たちの都合で銃を取らざるを得ない映画を、2020年代に娯楽大作で観るハードルはけっこう高い。

いまのところ、チャニが阿修羅の形相で最後の場を出ていったことが個人的な慰め(ポール/ポールママの辛さもわかってやれよとは思うが)。
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