評価に対して果たして如何なものかとハードルを上げて観たがかなり良い。
彼が訪れたことにより、人生を変えたもの、終えたもの、狂ったもの、これ以上ないキャラクター性が存分に発揮される。
いい意味でも悪い意味でも彼がこの病棟に来たのには作品を通して意味があるんだよという、思いが伝わった。
婦長を始め病棟で勤務している人たちこそが最も病人を下から見下しているという完全なる縦の形が完成されており魅了された。
彼こそが最大の特攻薬であり、病棟側こそが最大の病魔という観点から物語を進めると傑作という結論に繋がった。
要するに病棟サイドは自由を真っ向から否定してるのがセリフや言い回しでひしひしと伝わってきたのだ。だから薬の説明もできなければ謎のセラピーを開いてる。完全に治療よりも仕事として割り切ってるクズ連中ということ。
もちろん、映画としてもバスケのシーンや釣りのシーンなんかは名シーンとも言えるし文句ない。
古くても良いものは良いという、私の大好きな映画の定義が叶ってる素晴らしい作品。大好物がまた増えちまった。