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ゴヤの名画と優しい泥棒のkaoruiのレビュー・感想・評価

ゴヤの名画と優しい泥棒(2020年製作の映画)
4.0
笑って泣いて、法廷シーンではドキドキしてホロリと涙する。映画の粋が詰まった良作だ。
刑務所の入り口の手前に石碑が置かれ向こうからジムブロードベントが出所してくる絵を二度対照させる。一度目は反骨のロンドン老人が威風堂々と出てくる。
そんな彼の魂の慟哭である戯曲は決して描かれない家族のあまりに辛い過去を物語る。息子だけが彼の悲しみに寄り添う様が良い。
そして二度目出所する絵が冒頭と対比するように同じ構図で描かれるが、威風堂々とは程遠く、けれど温かい。
優しい優しい夫婦の物語。
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