このレビューはネタバレを含みます
4者4様に自分勝手なクズ男。
クズ男達は、自分のダメさ加減に薄々気付きながらも目を背けて、最後は泣きながら部屋を追い出される始末。
でも結局はクズ男と一緒にいることを選んだ彼女たち。
クズ男に騙されて、沼らされて、抜け出せない女達かと思いきや、
それぞれが自分本位でちゃんと強か。
2年前のカップルは上手くいかなかった。
でも今の組み合わせは「ベストではないけど悪くない」し「理由をつければ一緒にいられる」し「米を持ってくれると思えば妥協できる」相手。結局クズ男はクズ男のままで変わってないのに納得感のある不思議。
ドン引きするほどではない絶妙なクズ加減と、ちょっと可愛らしく思ってしまうような魅力のバランスがちょうどよかった。
「でも好きなの、離れられないの」と幻想を抱くほどの魅力があるわけではないけれど、妥協できないほどクズでもない。
「自分にだって、相手には見せてない計算高い部分もあるしね」って。
クズ男はクズ男のまま、
ときに彼女達に甘ったれながら、
ときに彼女達の手のひらで転がされながら、
これからもこの絶妙なバランスで日常を繰り返して行くんだろうな。