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ボイリング・ポイント/沸騰のcalinkolincaのレビュー・感想・評価

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今日はあるレストランのクリスマスの夜を90分ワンカットで撮った異色作「ボイリング・ポイント 沸騰」を。
ワンカット、つまりイギリス版「カメラを止めるな!」(←違う)

ワンカット撮影はもちろんすごいんだけど、それよりもこれは接客業あるある映画か?と突っ込みたくなるよなエピソードの連続に、仕事をしてるときの気持ちが湧き上がってきてめちゃめちゃストレスが溜まった笑

例えば、聞いてないことを「前に言ったぞ!」とゴリ押しされて上司に怒られたり、あるお客さんの係についたらその前についてたお客さんお気に入りの同僚と比べられてあからさまに嫌な態度をされたり、自分の仕事じゃないのにお客さんに要求されてそれを担当の人に説明する手間とか、同僚に上司への伝言を頼まれたのでしに行ったら自分が間違えたんじゃない同僚のミスを代わりに怒られてしまったり、お客さんの要望の聞き間違いをフロア係と厨房で言った言わないの口論になったり(そしてその後トイレで泣く)とか、ちょっと書き起こすだけでこんなに(苦笑)

ストレスが溜まると言ったけれどそれは私の職業柄ゆえの問題で、映画はとても面白く、特に白人の客の白人スタッフと黒人スタッフへのあからさまな人種差別は酷く、差別をされたスタッフの怒りが爆発し、その客にキレたときはこちらもスカッとした。

繁忙期はどこの業界も戦争で、色々な人々の重ねに重ねた我慢が爆発するときに事件は起き、沸点(ボイリング・ポイント)を超えるのだと感じた。
そう思うと、見事なタイトルの付け方。ナイスネーミング。
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