軽く見れる。ひねくれティーンエイジャーが近所の手品師と交流して心を開いていく話。

ミルバレー映画祭にて。

何に対しても不機嫌でふてくされた13歳の少女が近所のマジシャン婆さんと出会い奇妙な絆が出来ていくという話。

未熟な十代前半、反抗期、なにかと環境に不満あり、毒を吐きまくるサミーにうんざりするけども。まあこの年頃ならわからんでもないというのと、それに対するマジシャン婆さんの珍キャラ+時おり混ざるファンタジーふう描写で中和された。

サミーがここまで反抗的なのは母が亡くなり新たな母親を迎えその｢新しい家族｣になじめない、父の恋人を認めたくない、母の代わりを認めたくないという内なる怒りから来ているものだと思われるけど、それにしても反抗心丸出し。

マジシャン婆さんことマーゴットも孤独で、孤独な者同士に通ずるものがあったのか、それともマーゴットが実は寛大で懐が深く洞察力があったのか、どちらにも取れる。

マーゴットとサミーが出会ってからの現実逃避のような交流が始まるとようやく面白くなってくる。

孤独な少女と孤独な老人の心の交流、そう聞いてとてもハートフルな感動物語になりそうと想像するとちょっと面食らうが、後半の展開がよかったので終わりよければ……という感じ。

マーゴット婆さんのおかげだな。