ペコ

ウーマン・トーキング 私たちの選択のペコのレビュー・感想・評価

3.5
性暴力の被害に遭った村の女性たちが、自分たちの未来について語り合う会話劇。直接的な性被害の描写は無いものの、女性たちの証言の数々から、その衝撃的な事実が次々と明らかになっていきます。赦すか、戦うか、去るか…。閉鎖的な社会の中で、決断をしなければいけない女性たちの悲痛な叫びが非常に見応えがありました。どの道を選んだとしても何かしらの犠牲を伴う。圧倒的な男尊女卑の世界の中で、彼女が話し合い答えを出す展開に考えさせられるものがありました。もちろん男性がしてきたことは到底許されるものではない。しかしこの時代、全ての男性が悪いのか?村を出ていけば女性だけでは生きていけないのでは?2日間で答えを出せるような問題ではないことは確かだ。大勢で逃げ出せばいいのではないかと思うが、この村には信仰ような洗脳ような、女性たちを縛る見えない何かがあるのだろうと感じました。ラストは未来ある子供たちを守るような終わり方で少しだけ心が救われました。
ただ、最初から最後まで女性たちの会話劇が続くので物足りなさも感じました。
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