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ウーマン・トーキング 私たちの選択のyukaのレビュー・感想・評価

3.7
ルーニー・マーラーとベン・ウィショー。
クレア・フォイもジェシー・バックリーも顔がつよい。

私はフェミニストではないけど自身について考える過程で女とはという自問を何十回もしてきていて。考えて改めて自分は女の体で女として存在していると確認に至っているんだけど。

自論としては潜在的ミソジニーは無くならないし、絶対的平等はエヴァやハーモニーみたいなSF的世界にしか存在し得ないと思っていて。

ミソジニストと生活していたので自由と解放が大切だという彼女たちの話し合いがとてもよくわかるしわかるけどでもやっぱり逃げる以外に術がないことに絶望もした。希望の逃げではあるものの逃げ自体がネガティヴで。脅かされない生などあと何千年したら実現しうるんだろうと虚しくなった。

子供の頃散々男の子と間違われていつしか男の子になりたいと思い込まされていたんだけど大人になったらあれはそう思わなければ自己の存在を確立できなかったための逃避だったんだなと今ならわかる。けど子供に思考の強要を発生させている時点でやはりまだ世の中は生きるには難しい。
PSYCHO-PASSじゃないけどなんかデバイスで倫理観測定できたらいいのに。と思ったことあるけど私は違うベクトルでズレてるから私もそれだと排除対象になるかなと考えてたの思い出した。

話すことはできても話せない圧力下に生活すると人間自分を否定し始める。

利用されて使い捨てられるのも軽視されるのも発言権を疎かにされるのも他人事ではなく昨日までの自分と同じなので。観ても解決はしないけど女でいるならちゃんと考え学び続けようなというメッセージとしてはいい映画だなと思った。本当に話してるだけだけど。

ただこれ元がボリビア?の話らしいんだけどこんなに白人ばっか持ってこられるとなんなん?2010年にアメリカこんなとこあんの!???みたいになるじゃん。もうちょいどうにかならなかったのか。顔の系統とか。場所の想像ができないことがマイナスに働いてた気がする。

さしこまれる寝起きのシーンがかなりきつい。直接描写はないけど痛いよ〜って泣きつく女の子が辛い。

男の顔を徹底して映さないところが対象の無名さを感じてこわい。

人間嫌いだ。
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