このレビューはネタバレを含みます
オリジナル版と同じく、「ショウタイムセブン」の予習として鑑賞したインド版(ヒンディー語版)リメイク。
基本的な筋書きは韓国のオリジナル版に忠実(悪く言えばほとんど変えてないそのまま)、「いや、リメイクする意味！」って多少はなる。
(そもそも、隣のビルが引きで映った時点でもう、この後どうなるかオリジナル版を観てなくてもある程度展開を察することが可能になってしまう)。
とは言え流石に細かな点での変更点はある。
まず、橋に取り残された人質の一人である主人公の元妻(本作では飽く迄離婚調停中)が、本作では明確にヒロインとして描写されているし、橋に取り残された人たちの描写にも奥行きがある。
まあ、裏を返せば客観性が失われているわけでもあるが、元妻をヒロイン化するならそりゃそうなるわな、とも思う。
クソ上司や対テロ班主任の性別が逆転しているのはそこまで劇的な変化には含まれず、役割は同じで心証も変化無し。
ただ、主人公が働く収賄の内容が、話の根幹となる、橋の作業員死亡事故にガッツリ関わる内容であった改変を経たことで、主人公にこちらが抱く心証も少し変わった。
オリジナル版のユンが「上には上がいるだけでコイツがクズであることは変わらない」とするなら、本作の主人公アルジュンは「上への阿諛追従も時にはよしとする弱いやつ」ってところか。
そう言う細かい変更点とかから、細かい心証変化も抱けるけど、やっぱりそのまま過ぎるところが最後まで足引っ張った、あんまり上手くないタイプのリメイクでした。
